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本当はジェイディスでいいんじゃないかと思ったけどネフリーさんがいるので雪国です^^;
《ジェイド×ディスト+ネフリー》って感じですかね;
飛行譜石イベント(?)ですね(?
《ジェイド×ディスト+ネフリー》って感じですかね;
飛行譜石イベント(?)ですね(?
「うぅ……ジェイド……早く来なさい……」
何年振りだろう、ケテルブルクの白い雪を踏んだのは。
何もかもが懐かしい。だが今は里帰り、などという理由で此処に訪れたわけではないのだ。
なんとなくその辺りにあった木に持たれかかって、かなりの時間が経過しただろう。
肩や頭に雪が積もっていた。
飛行譜石を持っている、渡して欲しければケテルブルクに来なさい。
そんなの――嘘に決まってるし、ジェイドにも嘘だってすぐに分かった筈だ。
(ジェイド……来るはず、ないですよね……)
「ライナーは大丈夫でしょうか……」
本当の飛行譜石の在り処は、ダアトのローレライ教団本部にいるライナーに預けてある。
(寒い……)
◆ ◆
「ル……フィール……サフィール」
暖かい、聞き覚えのある何所か懐かしい声で本名を呼ばれ、その瞼を開く。
そこにいたのは、ジェイドの妹でありケテルブルクの現市長でもあるネフリーだった。
目を開けた私を見て安堵の溜息を漏らす。
「良かった。貴方街の中で倒れてたから……雪が積もって大変だったのよ?」
それはそうと何故此処に? と、彼女は疑問符を浮かべた。
「別に、何でもありませんよ……」
「……また、お兄さんの事かしら?」
ジェイドと良く似た彼女の言葉に、顔を上げて目を見開く。
するとふふ、と笑って私の寝ていたベッドの墨に腰掛けた。
「貴方は昔からそうだったもの。
いつもいつも、貴方がそんな顔をしているのはお兄さんが絡んでいる時よ」
「……大した女性(ひと)ですね、貴女は」
さすが市長になるだけはある、いや――さすがジェイドの妹。とでも比喩しておこう。
それにしても私はあのまま倒れていたのか。となるとここはケテルブルクホテルの一室。
(やっぱり――ジェイドは来ていないのか)
「あぁ、そうだわ」
彼女が唐突にこちらを見て、ニッコリと微笑む。
「お兄さんが私の家に来ているわよ。後でこちらに来てもらうから、そのときは――」
寝たふりでもしていたら? と言って小さく手を振り、彼女は部屋を出て行った。
(ジェイドが……? 来てくれた……?)
本当でしょうか、と呟き、ネフリーに言われたとおりに寝たふりでもしていようとまたベッドに横になる。
◆ ◆
しばらくするとジェイド一味(自分がそう勝手に呼んでいるだけである)の声が聞こえ、部屋が騒がしくなった。
「ディストから情報を聞き出します。貴方達は外で待っていてください」
と、聞き慣れたジェイドの声がして、それから彼らは出て行ったのだろう。扉が閉まる音がした。
「……サフィール」
ベッドの脇に腰掛けて私の銀髪に指で軽く触れる。
その感覚が少しくすぐったい。
「起きているのでしょう?」
くす、と笑う声が聞こえたと思えばすぐに唇に何かが触れた感触。
かなり久々だが、振れた瞬間に思い出す。これはジェイドの唇の感触だと――。
「ジェイド」
「やっぱり起きてるじゃないですか」
にぃっと皮肉ったような感じに口元を吊り上げる。
「残念ながら飛行譜石は既に頂きましたよ。
……貴方も馬鹿ですね、私が来ないと分かっていたのでしょう?
なのに何故待っていたのです」
「それは――」
改めて何故かと聞かれると答えようは無い。
あえて答えるとするならば――
「貴方の事を、信じていたから」
最初は絶対に来ない。
でも、しばらくしたら絶対に来てくれる。
それは知っていたから――。
「だから、待っていました」
少し間を置いて――彼は口を開いた。
「私は貴方を信じてなどいませんよ」
「それでも――
それでも、私は信じていますよ」
━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━
2008/1/8 琉嘉
え、落ちてなくね? とかって突っ込みは毎度の事なので…^^;
とりあえずあのホテルで二人っきりになったジェイディスと
サフィールがとにかくジェイドを信じているって事を書きたかったのです。。
何年振りだろう、ケテルブルクの白い雪を踏んだのは。
何もかもが懐かしい。だが今は里帰り、などという理由で此処に訪れたわけではないのだ。
なんとなくその辺りにあった木に持たれかかって、かなりの時間が経過しただろう。
肩や頭に雪が積もっていた。
飛行譜石を持っている、渡して欲しければケテルブルクに来なさい。
そんなの――嘘に決まってるし、ジェイドにも嘘だってすぐに分かった筈だ。
(ジェイド……来るはず、ないですよね……)
「ライナーは大丈夫でしょうか……」
本当の飛行譜石の在り処は、ダアトのローレライ教団本部にいるライナーに預けてある。
(寒い……)
◆ ◆
「ル……フィール……サフィール」
暖かい、聞き覚えのある何所か懐かしい声で本名を呼ばれ、その瞼を開く。
そこにいたのは、ジェイドの妹でありケテルブルクの現市長でもあるネフリーだった。
目を開けた私を見て安堵の溜息を漏らす。
「良かった。貴方街の中で倒れてたから……雪が積もって大変だったのよ?」
それはそうと何故此処に? と、彼女は疑問符を浮かべた。
「別に、何でもありませんよ……」
「……また、お兄さんの事かしら?」
ジェイドと良く似た彼女の言葉に、顔を上げて目を見開く。
するとふふ、と笑って私の寝ていたベッドの墨に腰掛けた。
「貴方は昔からそうだったもの。
いつもいつも、貴方がそんな顔をしているのはお兄さんが絡んでいる時よ」
「……大した女性(ひと)ですね、貴女は」
さすが市長になるだけはある、いや――さすがジェイドの妹。とでも比喩しておこう。
それにしても私はあのまま倒れていたのか。となるとここはケテルブルクホテルの一室。
(やっぱり――ジェイドは来ていないのか)
「あぁ、そうだわ」
彼女が唐突にこちらを見て、ニッコリと微笑む。
「お兄さんが私の家に来ているわよ。後でこちらに来てもらうから、そのときは――」
寝たふりでもしていたら? と言って小さく手を振り、彼女は部屋を出て行った。
(ジェイドが……? 来てくれた……?)
本当でしょうか、と呟き、ネフリーに言われたとおりに寝たふりでもしていようとまたベッドに横になる。
◆ ◆
しばらくするとジェイド一味(自分がそう勝手に呼んでいるだけである)の声が聞こえ、部屋が騒がしくなった。
「ディストから情報を聞き出します。貴方達は外で待っていてください」
と、聞き慣れたジェイドの声がして、それから彼らは出て行ったのだろう。扉が閉まる音がした。
「……サフィール」
ベッドの脇に腰掛けて私の銀髪に指で軽く触れる。
その感覚が少しくすぐったい。
「起きているのでしょう?」
くす、と笑う声が聞こえたと思えばすぐに唇に何かが触れた感触。
かなり久々だが、振れた瞬間に思い出す。これはジェイドの唇の感触だと――。
「ジェイド」
「やっぱり起きてるじゃないですか」
にぃっと皮肉ったような感じに口元を吊り上げる。
「残念ながら飛行譜石は既に頂きましたよ。
……貴方も馬鹿ですね、私が来ないと分かっていたのでしょう?
なのに何故待っていたのです」
「それは――」
改めて何故かと聞かれると答えようは無い。
あえて答えるとするならば――
「貴方の事を、信じていたから」
最初は絶対に来ない。
でも、しばらくしたら絶対に来てくれる。
それは知っていたから――。
「だから、待っていました」
少し間を置いて――彼は口を開いた。
「私は貴方を信じてなどいませんよ」
「それでも――
それでも、私は信じていますよ」
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2008/1/8 琉嘉
え、落ちてなくね? とかって突っ込みは毎度の事なので…^^;
とりあえずあのホテルで二人っきりになったジェイディスと
サフィールがとにかくジェイドを信じているって事を書きたかったのです。。
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